政策・理念

  • 情報公開が何より大切です

    民主主義を根っこで支えているものが「言論・表現の自由」「取材の自由」、そして「知る権利の確保」です。21世紀の今日、これに異を唱える人はほとんどいないでしょう。私も報道機関に所属していた22年間、常にこのことを胸に置き、仕事をして来ました。

    記者の取材活動などと並んで「知る権利」を守るために必要なのが、政府や地方自治体、企業、団体など、さまざまな機関による「情報公開」です。

    ところが、旭川市役所の情報公開は、残念ながら十分だとは言えません。

    例えば、2012年に明らかになった固定資産税の誤徴収問題(税金の取り過ぎと取り漏れ)が象徴的です。市役所がミスに気づいてから公表するまで、なんと2年もかかっていました。その2年の間に時効が進み、多額の税金が納税者に返還することも追加徴収することもできなくなってしまったのです(開いた口がふさがりません)。このような失態は、私が取材してきた民間企業や東京証券取引所では、絶対に許されないことです。

    少なくとも市が問題に気づいてからすぐに公表していれば、職員は市民の監視にさらされて、もっと緊張感とスピード感を持って対応したはずです。それだけでなく、問題解決に有効なアドバイスを市民や外部の専門家などから得られたかもしれません。

    情報を抱え込み、公表を先送りする体質は、間違いなく時代に逆行しています。私は報道出身者として、情報公開の推進を最優先に考えています。

  • スピードアップが必要です

    昨年(2014年)11月の旭川市長選挙で2人の候補者がともに公約に掲げたのが「公立大学の開設」でした。しかし、公立大学の必要性は、すでに4年前の前回市長選の時点で、東海大学の旭川撤退計画をきっかけに市民団体から提起されていました。

    この4年間という時間がもったいなかったなあと思わざるをえません。早い時点で公立大学開設を目標に掲げ、撤退する東海大学の芸術工学部から資産や教授陣を引き継ぐ「受け皿」機関を創ればよかったのに、と悔やまれます。

    老朽化し、手狭で耐震性に問題がある市役所総合庁舎の建て替えも市の懸案ですが、これこそ、もっともっと早く決着していなければならなかった問題ではないでしょうか。誰が見ても補修で片付く状況ではなく、建て替えは避けられません。古い庁舎を今まで使い続けてきたことに、「謙虚」や「清貧」「倹約」というプラス評価も多少はできるかもしれませんが、やはり「問題先送り」の象徴と映ります。

    市長の背中を押して、スピードアップさせる必要があります。懸案を早く片付け、かんじんの「人口減少対策」に本腰を入れるべきだと考えます。

  • 先を見通した長期戦略も大事です

    人口が減り、市に収められる税金も減っていくことが予想されます。それでも高齢者の介護や子育て、除排雪、道路や橋の修繕などができるように、先を見通した政策が求められています。目先のことにとらわれず、党派の対立も超えて、まちの長期戦略をオール旭川で議論すべき時期だと考えます。

  • 旭川の「ものづくり」を応援します

    外から新産業を誘致することも大事ですが、それよりもまず、これまで旭川を支えてきた「ものづくり」をしっかり守り、発展させることが重要です。

    森林と密接にかかわる家具やクラフトなどの木工業は、自然と共存する旭川らしい産業です。「大量生産、大量消費」に異を唱え、「良いものを長く使う」ことを奨励する業界の姿勢も、21世紀にふさわしい企業の姿だと思います。

    しかし、地元で人材育成の一翼を担ってきた東海大学芸術工学部が2014年春、旭川から撤退しました。多くの人々の間で今、「ものづくり」の将来に対する危機感が高まっています。

    「公立『ものづくり大学』の開設を目指す市民の会」の理念や運動も、家具・木工業とともに歩もうとするものであり、私は賛同いたします。

    西川市長は2014年秋の市長選で「公立大学の開設」を公約に掲げて3選し、市は15年度から本格的な検討に入りますが、「ものづくり」というポイントを外さないよう、注意しなければならないと考えています。

  • 公立大学で「貧困の連鎖」にストップを

    私は、旭川に学費の安い公立大学が必要だと強く考えています。「裕福でない家庭の子供たちに、大学進学をあきらめさせてはいけない」というのが最大の理由です。

    新聞記者時代、旭川には、家計の事情で大学に行けない高校生が多いことを知りました。また、「札幌や首都圏にある私立大学は親の負担を考えると、とても無理。自宅から通える地元で学費の安い国立大学ならなんとか」と話す高校生を何人も取材しました。生徒たちは旭川の国立大学1校だけを受験し、「落ちたら就職です」と、きっぱり話していました。

    親の経済力不足で高等教育を受けられない子供たちが、収入の少ない仕事しか進路に選べない状況。「貧困の連鎖」「格差の拡大」が、現代日本で深刻になっています。

    その解決のために、公立大学は一つのカギになります。旭川では今、公立大学の開設運動が市民の間で広がり、西川将人市長も開設を公約にしました。

    私も、本州の公立大学の出身です。育った地域に公立大学があったからこそ、自分で稼いだ資金で進学できました。「どんな子供にも、経済的な理由で、進学をあきらめさせてはいけない」。私は、公立大学の早期開設に向け、全力で取り組みます。

  • 新しいお金の流れが求められています

    企業誘致、若者の受け皿づくり、高齢者福祉、子育て支援・・・どれもカギを握るのは「金融」です。一時的な国の補助金頼みでは本当の解決はできません。

    閉店した丸井今井旭川店の跡をフィール旭川として再生できたのも、東京・兜町の証券会社が不動産の証券化という手法を使って投資家から資金を調達したからです。今、東日本大震災の被災地の復興にも、過疎自治体の再生にも、資金を得るために新しい金融の仕組みがどんどん使われています。旭川でも、官民問わずみんなで金融を勉強し、新しいお金の流れをつくることが求められています。

  • 市民と一緒に考え、行動することが不可欠です

    旭川の財産は自然保護や町おこし、福祉などに地道に取り組む市民グループの方々ではないでしょうか。こうした人たちと市役所、企業を結び、「オール旭川」でまちの活性化を進める態度が求められています。

    私は昨年(2014年)5月から11月にかけ、旭川市総合計画市民検討会議(以下、市民会議)の委員を務めさせていただきました。48人の委員の中には、自然保護などのNPOや消費者協会などの非営利組織の方が大勢おられました。経済界もさまざまな業界の方が加わっていました。

    市民会議の議論は白熱し、「準・市議会」と名づけたくなるほど、中身が濃かったです。

    議論の成果は報告書として昨年11月に西川市長に提出されました。市が今年策定する第8次総合計画の下敷きにされます。市当局には、市民会議の声をできるだけ尊重してほしいと望みます。

    また、西川市長にはぜひとも、市民会議の各委員を「ミニ・ブレーン」と位置づけていただき、継続的に意見交換をしてほしいと期待します。

  • 政策・理念オムニバス1

    いくつかのテーマについて、報道各社からお受けした取材をもとに、私の考えを問答形式で列記しました。
    有権者のみなさまに判断材料にしていただければ、幸いです。

    ◆旭川市政について

    問) 旭川市の西川将人市政をどう評価していますか。

    答) 西川市長は独裁者でなく、誰にも謙虚な姿勢は良いと思います。市長選挙で3回当選されたのは、幅広い市民の信頼を得ているからにほかなりません。

    ただ、東海大学撤退など大事な局面でリーダーシップとスピード感が足りなかったと思います。重要事業では、東京のコンサルタント業者頼みの傾向も目につきます。丸井今井跡の再生の時に見せた執念と実行力をもっと発揮するべきだと思います。

    周囲や外部からの批判を受けて、自らを軌道修正しているところもみられ、3期目の市政に期待しております。

    問) 市職員の給料は、民間企業に比べて高すぎるという声がありますが、どう考えますか。

    答) 度を過ぎた高給は問題ですが、優秀な人材を集めるには、ある程度の待遇は必要だと思います。

    むしろ「給与に見合った仕事をしているか」「公共への奉仕者としての倫理観を持っているか」が重要です。議会がしっかりチェックするべきです。

    ◆旭川市議会について

    問) 旭川市議会は議会基本条例の制定などの取り組みをしていますが、一方で「市議会は何もしていない」との批判もあります。どうみていますか。

    答) 議会の動きも新聞やテレビで報じられなければ、多くの人は関心を寄せません。メディアが取り上げないのは、議会でのやりとりに緊張感がないからです。

    問) 市議会議員の報酬は高過ぎ、34人の議員数は多すぎるという声もありますが、どう考えますか。

    答) お金のない人や、多種多様な人が市議になれるよう、報酬と定数の削減は慎重に考えるべきと考えます。

    問) 市議会のこの4年間をどう評価しますか。

    答) 公立大学の開設問題や市庁舎の建て替え、常磐公園の樹木伐採といった、賛否が分かれ一筋縄でいかない難題に、市議会はもっと本腰を入れ、課題解決のスピードアップを図るべきだったと考えます。 

    問) 議員の政務活動費について批判が多いですが、改革するべきですか、それとも現状でよいと考えますか。

    答) 領収書も含めた資料の公開を、庁舎での閲覧だけでなく、インターネットでも行うのがよいと考えます。また、中心街(たとえばフィール旭川の7階)に閲覧コーナーを置くのも手です。疑惑には議会と記者会見で市議自らが説明を尽くすことを慣例化するべきです。

    問) 今後の議会のあり方についての考えを

    答) 若者や会社勤めの人たちが関心を持てるよう、中心街(例えばフィール旭川の7階)に出先機関「市議会サテライトオフィス」を開設するのがよいと思います。本会議や委員会のテレビ中継、わかりやすい解説サービス、市民と議員の対話イベントなどを行うことを提案します。

  • 政策・理念オムニバス2

    ◆主な政策について

    問) 市議選に当選したら最優先で取り組みたい政策と理由を3つ。

    答)(1)公立大学の早期開設。裕福でない子供の進学を助け、市外からも若者を呼び込むためと、ものづくりの伝統を守るためです。

    答)(2)情報公開の徹底。現在は月に1度の市長記者会見を毎週実施し、行政ミスが見つかった時に即時公表する体制をつくって、透明性を高めます。

    答)(3)商店がなくなった地域の買物弱者対策。クルマで郊外の大型店に行けない高齢者を助けるためです。新規開業を後押しするための補助や税金の優遇措置、高齢となった店主から若くてやる気のある人への事業承継の支援策などを考えたいと思います。

    問) 公立大学の開設問題をどう考えますか。

    答) 公立大は、現代の日本社会が抱える「貧困の連鎖」や「格差の拡大」という問題を解消するための一助となると思います。また、開設運動をこれまで盛り上げてきた市民と、行政との心理的な距離を縮め、まちの一体感を強める意味も大きいと思います。

    問) 人口減少で多くの地方自治体は消滅するなどと言われていますが、旭川市の将来像をどう考えていますか。

    答) 日本創成会議が昨年5月に発表した、いわゆる「地方消滅論」には、国民の不安をあおっている面があると警戒しています。政府から地方への補助金を削減するための、地ならしをしようという意図が感じられます。

    旭川市民は人口減少を冷静に受け止めてほしいと思います。市は税収の将来予測を基にインフラ更新や社会保障の長期展望を市民にわかりやすく示し、「人口が減っても、ここで暮らし続けられる。地域社会が維持できる」という希望を市民に持ってもらうべきだと考えます。

    問) 人口減少への対策をどう考えていますか。

    答) まずは商店街や空き家を再生したり、無駄な公共施設を解体するといった取り組みで、小さな成功を重ねることが大事です。地域社会が維持できるんだという希望を、市民の間に広げることが今、必要です。

    今後は大都市の窮屈な暮らしから逃れる「首都圏脱出」「東京脱出」の動きが強まると思います。移住者の誘致と受け皿となるための機能強化が必要で、空き家の活用が一つの有効策と考えます。

    問) 老朽化した市庁舎の建て替えについての考えは。

    答) 新庁舎は重厚長大ではなく、環境の変化に柔軟に対応できるシンプルな構造がよいと思います。場所としては、買物公園の終点近くが理想です。旭川駅前から買物公園北部まで、新たな流れを作ることで、変化を生み出せます。

    問) 買物公園についてどう考えますか。

    答) 駅前のイオンにはない、特徴ある商品やサービスを提供する個人商店の開業を支援する施策が必要と考えます。例えば、若い経営者の起業や空き店舗の活用に対する低利融資、市税の優遇措置が有効と考えます。

  • 政策・理念オムニバス3

    ◆日本と旭川について

    問) 自身の国家観と旭川観を。

    答) 国家観=ある程度の経済力を維持しながら、国民の生活の質と主体性を重視した高福祉・地方分権型国家に緩やかに移行するべきと考えます。過度な外需頼みから脱却し、中間層を中心とした内需に支えられた安定的な経済を目指すべきと考えます。

    旭川観=自然と調和し、良識ある市民が暮らす「人間性回復都市」を目指します。人口減少と少子高齢化にも過度に不安にならず、身の丈にあったコンパクト化に成功したモデル地方都市が目標です。

    問) 原子力発電についてどう考えますか。

    答) 困難でも脱原発に向けて努力を続けるべきと考えます。放射性廃棄物の無害化に数万年もの年月を要する原子力発電は、後世に膨大なツケを回すという点で、極めて無責任な技術だと思います。原発を導入した前世紀の為政者のツケを、今世紀に生きる私たちが、まず福島で払わされたことを忘れてはなりません。

    電力会社の経営努力と国民全体の節電努力で、原発再稼働の回避をできるだけ模索するべきで、あきらめるのはまだ早いと思います。自然エネルギーの豊かな北海道が、「脱原発」の模範となるべきです。

    問) 集団的自衛権に関する憲法解釈を変え、法制化を進める安倍政権をどう見ていますか。

    答) 非常に危険だと感じています。日本人が戦後守ってきた平和主義を貫けるかが、今、問われているのだと思います。困難であっても、中国や韓国との関係を改善し、米国一辺倒でない独自外交の道を粘り強く模索するべきです。

    内閣による憲法解釈変更は立憲主義の否定であり、論外です。